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2018年9月 3日 (月)

「凱旋門」気持ちを切り替えるための極私的振り返り

雪組公演「凱旋門」前楽観てきました。
2018年バージョンとしては最高の完成度まで来た舞台が見られた幸運に感謝します。大劇場に相応しい華やかなミュージカル。迫力で押すコーラス場面も多く、轟ラヴィックのお芝居も初演時よりメリハリのあるわかりやすいものに大きく変わったと感じています・・・。

でも、引き換えに失われてしまったものもある。時代が求めるものが変わったのだから致し方ないのでしょう。でも、どうやら失われた部分の中に初演で私が好きだった味わいがあったようです。正直、ここまで初演の幻影に苦しめられるとは自分でも思わなかったな…折り合いをつけなくでは。過去をやみくもに美化するのではなく、ただ自分にとって大切だったものとして静かに追憶する覚悟を決めなくては。

初演(2000年)と何が違うのかをちゃんと確かめたくなり、DVDを貸してもらって2回も見直しちゃいました。
幕あきとラストが変わったこと、新曲が増えたことなど、細かな演出上の違いが実はたくさんあり、その積み重ねが全体的な印象の違いを創り上げているようです。

さらにセリフも細々とカットされている部分があります。尺の都合なのかもしれないけど、それで伝わらなくなってしまった余韻みたいなものが大きい気がして・・・以下、ほんの一部ですが記録に留めておき名残を惜しみたいと思います。

・第5場
初演ではジョアンは客からプレゼントされたという赤い薔薇の花束を持っています。それでラヴィックは「じゃあ俺はカルヴァドス」と言ってグラスを差し出すんです。でも今回は薔薇の花束なくなっちゃった・・。

・第6場
初演ではケートはフィレンツェからカンヌを回ってアメリカに帰国する予定だと言います。でも今回カンヌはショートカットでアメリカに直行。節約・・・。
羨ましいですねというヴェーベル先生に対して初演のケートは「でも、ヴェーベル先生には良いご家族があると聞いていますわ」と言うんです。孤独なラヴィックとの対比が浮き彫りになるセリフだったのに・・・。
全般的にヴェーベル先生は色々とセリフを削られています・・・。

・第13場
パスカール街のジョアンの部屋。初演ではジョアンはタバコを吸っていました。たしかにきーちゃんにタバコ吸って欲しくないけど・・・でも、ジョアンの退廃的な雰囲気は減ってしまったなあと。

・第20場
煉瓦工のヴィーゼンホフがルートの元に戻ってきて「皆さんと一緒の収容所に入れるのですね」と喜ぶところ。初演ではその後に「でも、男と女は別だけどね」と身も蓋もないことを言われ愕然とします・・・ルンルンしている今回とはかなり違う二人の結末です・・・細かいことですが、この辺りも初演と今回の違いを端的に表しているような気がしています。神は細部に宿るのだ。

さようなら私の凱旋門。どのような作品であってもこんな私のように思い入れの強い観客はいるのだということを今回の学びとして心に留めておきます、仕事的に。

さぁ気持ちを切り替えて次に進まなくちゃ。異次元、ハライソ、黄泉の国……ヅカファンたるもの過ぎ去った公演への思いを引きずっている暇はないのです。いや、そのうち知らぬ間に切り替わっちゃうから大丈夫なんだけど(笑)


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