発売中!

  • 深く楽しく面白く!
  • 100年の伝統と挑戦!
  • 歌舞伎・歌劇・レビュー・バレエ・日本舞踊・ミュージカル・2.5次元……が「タカラヅカ」になるまで
  • 「タカラヅカ流・愛の方程式」を読み解きます
  • 「日本物」への偉大なる愛!
  • 100周年を祝してこの1冊!
  • 割とマジで勉強になります!
  • 清く正しく美しいヅカファンライフのすすめ
  • タカラヅカ100年の伝統と変化をたどる!
無料ブログはココログ

« 「人間風車」消化不良 | トップページ | マレビトの会「福島を上演する」 »

2017年10月 5日 (木)

…からの「人間風車」リベンジ

※初回観劇からの変化を記録してみました。

2度目の「人間風車」観劇。
体調は万全に整え、さらにメガネのレンズを20年ぶりぐらいに変えたせいか、今日は自分なりに消化できた気がしています。

今日は後半の平川の「強い童話語り」の場面が圧巻の迫力でした!

この時、私自身の昔のことを思い出してしまいました。
平川さんほどでは全然ないけれど嫌なことがあった頃、それでも人を恨むまいと思った。その時ある人から言われたんです。
「あなたは人を恨むのは『苦手』ですよね」
そう、苦手。面倒くさい。ただ、そこまでのパワーがないだけ・・・本当は「いい人」なんかじゃー決してない自分を見透かされたような気分になったものでした。

たぶん、平川さんって人も似たようなものなのではないかと。
先週末のトークイベントで成河さんも言っていた。
「平川さんは『純粋な』人ではなくて『純粋であろうとした』人」
「真に純粋な人は『人を信じて生きてきた』とか言わない」
たぶん、そうすることで彼は自分を必死に守ってきたんだと思う。ある意味、とっても弱くてずるい人なのかもしれない。

でも、自分への仕打ちが限界値を超えた時に、ずっと封じ込めてきたダークな部分がとめどなく溢れ出してしまって、それが悲劇を招いてしまう・・。そういう部分は間違いなく私の中にもあって、つくづく「私は平川さんみたいな(ある意味才能溢れる)童話作家じゃなくて良かった」などと思ってしまいました。もしかすると平川さん、ダークな部分を人一倍持っているからこそ「純粋さ」という殻で自分を守る必要があったのかもしれないですよね。
最初に見た時に平川さんという人に感じてしまった不思議なシンパシーは、そういうところから来ていたのかもしれないなぁと思ったのでした。

「子どもであること」と「子どもらしくあること」は全然別、そしてオトナは決して「子ども」には戻れない、世知辛い世の中をオトナとして生きていくしかないのかもしれません。

そしてこの作品のもう一つの圧巻は、殺人鬼ビルと化したサム(加藤諒)に、翼の生えたダニーのお話を聞かせる場面。

ここでは何故か、平川さんとサムとの心の通い合いに胸打たれてしまいました。
たぶん「頭のオカシイ大人」ということで世の中の誰からも相手にされなかったサムはずっと孤独を感じていたのだと思います。
その孤独からサムを救い出してくれるのが平川さんの童話の世界だった。そして最期にダニーとなって衆人に見守られることでサムの孤独はようやく癒されたのではないか、と。

この場面は2000年・2003年バージョンとは全く変わっており(その時はアキラの命を救うために平川さんがダニーのお話を語るという展開だった)、演出の河原さんは「化け物退治にはしたくない」とおっしゃったそうです。この変更のおかげでサムという人物の「人間らしさ」もよりくっきりと見えた気がします。

その他2度観て良かったこととしては・・・前半の「平川さんのヘンテコ童話シリーズ」のところで、いろんな人がいろんな役を演じているのが面白かった。2度目にしてそういう部分をじっくり見分ける余裕も生まれてきたと言いましょうか。

・・・あれっっ??
私の中ではもはやホラーじゃなくなってるな、この作品。
ま、ホラーな部分も今日はかなり怖かったんですけど「こ、これは全部舞台の上でのことですから〜〜」と、必死で自分に言い聞かせて乗り切ったんですけどね(笑)

「今の世相に合わせて、救いようのない結末に変更した」などとも言われているけど、私は救いも感じてしまったなあ。
後味悪くない。
むしろ私の中ではとても哀しい、でも、ああああ…それが人間だよなぁとしみじみ思うお話でした。

そうなった時、山際刑事の「それでも生きていかなくちゃならない」という台詞が効いてくる。
ほんとうに、感じ方は人それぞれですし、それで良いのだと思います。


« 「人間風車」消化不良 | トップページ | マレビトの会「福島を上演する」 »

カンゲキの記録」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« 「人間風車」消化不良 | トップページ | マレビトの会「福島を上演する」 »