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2014年5月27日 (火)

好きを仕事にする貧乏

橘玲著「臆病者のための億万長者入門」という本を読んでいる。
たまたま昨日、遠征の行きの新幹線で手持ちのチェーホフ「かもめ」をあっという間に読んでしまったため「読む本がない…そうだ、せっかくなら普段読まないジャンルの本を読んでみよう」と思って購入したものだ。

橘玲氏の著作はこれまであまり読んだことはなかったけれど、さすが面白いな。
億万長者になれるわけではなさそうだけど、保険、株、外貨、不動産といった金融商品に対する自分なりの立ち位置を定めるのに役立ちそうだ。
やっぱり、人が見えないものが見える人が、書き手として成功するのだと思う。

…前置きはさておき、この本の中で個人的にすごーく印象に残ったのが、次の一節だった。

「金融資本の運用が人的資本と本質的に異なるのは、『幸福』というやっかいな問題とかかわる必要がないことだ。『損をしたけれど有意義な仕事』というのはいくらでもあるだろうが、『大損してうれしい投資』というのは原理的に存在しない」

…なるほどねえ。
私の場合も、損まではしないにしても、「(金銭的には)大して得しないけれど有意義(だと本人は思い込んでいる)仕事」の割合が高すぎるのかもしれない。ハァ(´・ω・`)

一般に、「好きを仕事にしている」人が多い業界では、「儲からないけれど、楽しいし、やりがいもあるし!」…そんなことをモチベーションにしながら動いている人がとても多い。
したがって、こうした業界に所属している人たちの「幸福度」は高い。その意味では健全だ。
だけど「稼ぎ」の面ではどうだろう?ということになる。

さらに橘玲ぶって論をすすめ、業界別人材需給バランスということを考えると、
A「人材需要>供給」の業界では賃金は高くなる。
B「人材供給<需要」の業界では賃金は低くなる。
という原則が働きそうである。

現実には、人材需要はものすごく高いのに、労働環境も賃金水準も劣悪という業界はあるから、Aの原則については話がそう単純ではない。
だが、少なくともBの原則は成り立つんじゃないか。「好きを仕事にしたい」人が多い業界、それはつまり、報酬が安くてもやりたい人がいくらでもいる業界ってことだから。

じゃあベストセラー作家や売れっ子タレントはどうなのかというと、その人の作品や存在自体が「客を呼べる」とみなされたとき、つまり投資の対象として評価されたときに「お金持ち」への道が開けるのだろう。
だがこれは決して、地道で誠実な努力だけで開ける道ではないのだから、凡人が勘違いして目指さないほうがよい。いや目指すのは自由だけど、相当な覚悟が必要ってことだ。

…要するに何が言いたいかというと、「好きを仕事にしている人が多い業界」で「お金持ちになる」のは、原則として非常に難しいということだ。
好きを仕事にしながら「儲からないナァ」と悶々とするのは時間の無駄。後者が明らかに大事だという人は、さっさと職業替えするか、投資家にでもなったほうがよほど効率がいい。

だいたい「好きを仕事にする」ことへのこだわりが強すぎるワガママな人(含自分)ほど、ワガママすぎて、そういうリアルな現実が受け入れられなかったりするものだ(含自分)。
だからこそ、心してクールに現実を見つめていかなきゃと思う次第です。


☆追記
「かもめ」の最後のニーナの台詞。
「今ならわかる、わかったのよ、コースチャ、舞台で演技をしようと、小説を書こうと、わたしたちの仕事で肝心なのは、名声とか、栄光とか、わたしが夢見ていたものじゃないの。肝心なのは耐える能力なの」
要するにそういうことなのかも(´・ω・`)

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コメント

中本さま

珍しくコメントです(笑)。私のまわりには投資をしている人がけっこういますが、「金融資本の運用は、1)リスク、2)リターン、3)コストの3つだけを考えればいい」というのとは随分違うように思います。投資は精神的に大きな疲労を伴うものです。ボロボロになっていくと言っても良いでしょう。大儲けする人は、常に大損と同居しています。いかに確実に、少しずつ儲けるかが、投資では重要な視点だと思います。

masato さま

こちら本の中の一部の引用なのでわかりにくかったかと思いますが、「短期的に儲かる投資は短期で損をするようにできている」等、投資には長期的にものを見る目が必要なことは、この本でも橘氏が繰り返し主張しているところです。

私がこの引用で言いたかったのは、仕事は投資と違って『損はしたけど、やりがいはあったから良かったー」と思い込める余地があるのがやっかいだ、という点でした。ちょっとわかりにくいので、本文修正させてもらいました。

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