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2012年8月11日 (土)

双曲線上のカルテ

雪組日本青年館公演「双曲線上のカルテ」観てきました♪

原作は渡辺淳一氏の小説「無影燈」。テレビドラマにもなっている。
前の晩に原作を読み終えたばかりの私、小説自体はとても面白くて、一気に読み進んでしまった。
だけど、あまりの哀しいラストに気分は見事にどよよーん(´・ω・`)

生々しい医療の現場が舞台だし、おまけに、渡辺淳一作品ならではの性描写も満載(ただしこの作品に関しては、必要不可欠なものと理解できる)。普通に考えるとあんまりタカラヅカ向きとは思えない…。
いったいどうやってタカラヅカで舞台化するんだよぉーと思いながら劇場に向かったんだが、結論からいうと、原作を尊重しつつも見事にタカラヅカ的に脚色し直されていて、そのこと自体がとても興味深い作品だった。

プログラムの記載によると、これは石田先生が自ら、「早霧主演のために」選んだ題材らしい。
でも、「ハプスブルク帝国の皇妃の話」や「イタリアはヴェローナの若者たちの話」と違って、身近にがん患者がいたり、自分自身に闘病体験があったりする人が客席にいくらもいる話である。事実、自身の体験と照らし合わせて不愉快な思いで観劇した人もいるようだった。そういった体験は極めて個人的なものであり、いくら気を使ったとしてもそういう人が出て来ることは避けられない、そんなリスクの高い題材をあえて選ぶところが、さすがチャレンジャー石田先生である。

一幕は、凪さま革命家のサービスシーン(迷彩服似合い過ぎ!)は別として、なんだかんだで原作がかなり尊重されていたように感じた。
中でも、ピザ屋のチェーザレさん(原作では、寿司屋の石倉さん)のくだりが、消化不良ながらも、スルーされずに取り入れられていたのには正直びっくりした。すみれコード的に絶対無理だと私は思っていたのだが…。賛否あるだろうが、原作の中でも重要なエピソードがタカラヅカ版にも取り入れられたのは私は良かったと思う。また、

「死ぬからだ」
「身代わりになれないことを知っているから、言えるのだ」

など、原作で主人公らしくて好きだった台詞は、舞台でもやっぱり印象的だった。

でも、二幕以降は一気にタカラヅカ色満載で展開。
フェルナンド先生(早霧)のおかげで救われる人続出で、かなりヒーロー。
院長に隠し子がいて、娘の再生不良性貧血を救うくだりは原作にはまったくない、タカラヅカ版のオリジナルだ。
ベルナルド(久城あす)たちはすっかり改心して第二の人生踏み出しちゃうし(原作では治療費踏み倒してトンズラ)、「本当に愛したのはモニカだけ」となるし(原作の2人はもっとオトナの男女関係だ)、おまけにフェルナンド先生、天使のおかげで天国にも行けちゃうし!
私も観終わった後は「ああ、フェルナンド先生、悪くない人生だったんだな、良かったな…」と納得し、温かな気持ちが満ちあふれて来て、やりきれなかった気分もすっかり持ち直してしまったのだ。どんな悲劇でも最後には観客を必ずハッピーな気分にしてみせる、これぞタカラヅカパワーだと改めて恐れ入った。

出演者でいうと、まず、組み替えで来た夢乃聖夏と、娘役に転向した大湖せしるが水を得た魚のような大活躍。
ともみんは、このところ取って付けたような役ばっかりで気の毒だったけど、久々に「ともみんならでは」の役をみせてもらったような気がした。熱いパッションと正義感にあふれるランベルト先生がぴったり。
せしこは美人! 超絶美人!! 噂には聞いていたけど、これからの雪組娘役陣を観る大きな楽しみが増えたなーというレベル。
二人の転機に幸あれ、と願うばかりだ。

専科から出演の夏美よう&五峰亜季の院長夫妻がいい味を出してた。
夏美さんは、「いかにもそのへんにいそうなおじさん」風味が出せるタカラヅカでは貴重な役者さんだと思った。
五峰さんは全体的にお笑い担当に徹していたけど、愛人母子に「ありがとうございました」と頭を下げるところでは泣かされたなあ。個人的にはあそこが一番泣けました。

フェルナンド先生の死がわかり、遺書が読み上げられ、すすり泣きの声が漏れる中、客席から登場した院長、
「ロザンナが、怖いんだ…」
その瞬間に客席一転して大爆笑! その触れ幅のすごさに私はダーイシパワーの真髄をみた気がしたのでした。

それにしても、フェルナンド先生とランベルト先生みたいに、対照的な2人のイケメン医師がいるような病院がホントにあったら、ぜったい通うと思うな。

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