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2009年5月23日 (土)

雨の夏、三十人のジュリエットが還ってきた

シアターコクーンでやってる「雨の夏、三十人のジュリエットが還ってきた」観てきました。
演出が蜷川幸雄さん、脚本が清水邦夫さん。

この話、戦前に福井県に実際にあった「だるま屋少女歌劇団」をモデルにした話ってことで、興味を持ったのでした。
大正期から昭和のはじめ、タカラヅカもどきな少女歌劇団が雨後の筍のようにあちこちで創設されたらしい。でも、そのほとんどは戦争とともに消えてしまったのだけど。


<おはなし>
日本海のとある町にあった「石楠花(しゃくなげ)少女歌劇団」。
戦争の空襲とともに一瞬にして消えてしまった劇団だ。
爆撃で団員の半分は即死、残りの半分も行方不明になってしまったのだった。

この劇団の娘役トップスターとして人気を博した「フーコ」こと風吹景子(三田和代)は、空襲時に頭に受けた傷が原因で気が狂い、以来ずっと少女のままで夢の世界を彷徨っている。

そんなフーコを騎士の如くお守りしてきたのが、熱狂的男性ファンたちによって結成された「バラ戦士の会」だ。
会のメンバーもいまや皆、町の名士として要職についている、いい年をしたオヤジだ。

今日も「ロミオとジュリエット」の練習に励むフーコ。
男装の麗人メイクで淡々と練習に付き合う「バラ戦士の会」のおじさんたち。
だが、フーコが待ち望むロミオは、男役トップスターだった「シュン」こと弥生俊(鳳蘭)だった。

「バラ戦士の会」の面々は、フーコのために「ロミオとジュリエット」の復活上演を企画する。
彼らの呼びかけに応じて続々と集まってきた歌劇団のメンバーたち。彼女たちもそれぞれ年を取り、いいオバサンになっている。

ついに、行方の知れなかった「シュン」が、妹と称する女性に付き添われて現れた。
だが妹というのはウソで、じつは彼女はシュンの娘の理恵(真琴つばさ)だった。
シュンはシングルマザーとして苦労するうちに、いつしか視力を失っていたのだ。シュンもまた、夢のなかを彷徨いながら生きてきたのだった。

変わり果てた自分の姿をさらすことを恐れるシュン。
こんなことをして何になるのかと激しく非難する娘の理恵。

「これは粉々に砕け散ったガラスの城を再現するような作業なんだ。そう簡単にすむ訳がない」
「バラ戦士の会」の男たちはいう。

さまざまな立場の人の、さまざまな思いが交錯した後、シュンは、ある決意を持ってロミオ役に挑む。
夢の世界の一瞬の復活。

そして、「ロミオとジュリエット」の舞台稽古が終わったとき、シュンは・・・。
そして、シュンを追うフーコは・・・。




う~~ん・・・観てよかったかどうかといわれたら、絶対によかったのだけれど。
好みかどうか、と聞かれたら、正直微妙かもあせあせ(飛び散る汗)

そんな中で、シュンを演じたツレちゃんこと鳳蘭さんの圧倒的な存在感が救いだった。
鳳蘭さんて、本来的にはシュンとは真逆のキャラのスターさんだと思うんだよね~。
でも、そんなことさえ関係ないのヨーと、まるごと飲み込んじゃってるような大らかさがある。

そんな鳳蘭さんと並ぶとマミさん(真琴つばさ)さえ可愛く見える。
ちゃんと娘に見えてた。さすがはタカラヅカ鉄壁の上下関係だ。

私は宝塚ファンだから、どうしても「宝塚歌劇団」という存在と、この「石楠花少女歌劇団」を比べながら観てしまう。
タカラヅカは、この「石楠花歌劇団」のようにもろく、儚く、ガラスの城のような存在であって欲しくないな。
厳しい現実を受け止めつつ、強く前向きに行き続ける存在であって欲しいと願う。

この作品を観て、「永遠」なんてないんだということを改めて思い知らされた。当たり前のことだけど。

そして、タカラヅカのような劇団が今日もまたインフルエンザにも負けずに元気に興行が続けられていること、そんな「今」に改めて感謝したい気分になったのでした。

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