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2008年10月 4日 (土)

アートって?「アキレスと亀」

北野武の話題作「アキレスと亀」をみにいった。
舞台派な私、映画は滅多にみにいかないんだけど、この映画だけは何故か気になって。

「美しい夫婦愛の物語」みたいな紹介がよくされてるみたいだけど、それは単にこの映画を「食べやすく」するためのオブラートに過ぎない。
ひとことでいえば、「芸術に狂った男の寄行、愚行を徹底的に笑う話」だ、これは。

そして、その描き方に北野武の芸人魂が炸裂してた。
まあとにかく主人公の周囲で人が死ぬ、死ぬ、死ぬ! でも彼はまったく意に介さない。
それが、悲惨を超えてこっけいにしか見えないのだ。
私の隣の人なんで、あからさまに声出して笑いっぱなしだったし。

それは、かつてたけしがやってたバラエティ番組のようなノリ。
妻役を演じる樋口可奈子さんも、番組中でたけしに振り回されるゲストみたいな感じだった。

「笑い」や「感動」といったものは、人の世の愚かさや恐ろしさといったダークサイドと対になってはじめて成立する。
その振幅の大きさが、ドラマの「面白さ」だ。
北野武ってさすが笑いの天才、そのことをよーくわかってるんだろうなあと思った。



(以下ネタばれ)
とりわけ印象的だった結末シーンのこと。

妻にも逃げられ、絶望のどん底に立たされた真知寿(北野武の自演)は、掘っ立て小屋のなかにイーゼルを立て、小屋に火をかけ、炎のなかで絵を描きながら死のうとする。

ところが、それさえも失敗。
大やけどで全身包帯グルグル巻き、ミイラ男のような姿でとぼとぼ歩いていると、道ばたで焼け焦げたコーラの缶を拾った。

真知寿はフリーマーケットの一角に座り、そのコーラ缶に「20万円」という価格をつけて売ってみる。「あら? 意外といいじゃない?」なんてわかった風なことをいいながら通りすがるカップル。

と、そこに「それ、ください」という女性の声が。
それは、真知寿に愛想をつかして出て行ったはずの妻(樋口可奈子)だった。
「さあ、帰りましょう」
以前と変わらぬ妻の優しい声。ふたりは腕を取り合って帰っていくのだった。

そして、
「ようやく、アキレスは亀に追いついたのだった」
というメッセージが流れて、完。


世間でいわれるアート、芸術って「20万円のコーラの缶」みたいなものかも。これから印象派の画家か何かの展覧会に群れなす人の列をみるたびに、この焼け焦げたコーラの缶のことを思い出しいそうな気がする。
帰りに有楽町イトシアの「クリスピードーナツ」の前を通りかかったら、相変わらずスゴイ列!
今日もやっぱり並ぶ勇気と元気は出なかったのだった( ̄ロ ̄lll)

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